日本人高齢者に架空の株式を取引させようとする、不要な土地を売却させようとするなど、資産を狙った詐欺がタイでも増加しています。タイ人は日本人がお金を持っていることを知っており、羽振りの良さそうな高齢者をターゲットに組織ぐるみで反抗に及ぶ輩も少なくありません。

既にトラストジャパンでは日本人高齢者を狙う詐欺を何件も取り扱っており、タイでの詐欺師の実態を掴むべく調査に乗り出していますが、こういった詐欺に関しては減少の傾向が見えないのが現状です。

タイにはバンコクだけでなく、あらゆる地方都市に日本人の姿を見掛けます。なかでも高齢者の姿は目立ちます。「東南アジアで暮らす高齢者」といえば、若くして成功し、50代そこそこでリタイアし、プールつきの庭にハンモックで贅沢三昧というイメージがあるかも知れませんが、そんな日本人は本当に一握りです。

何らかの理由で日本に居ることが出来なくなった、タイで成功を手にしようと夢を持って渡ってきたが、事業に失敗し、帰るに帰れなくなった、タイ人女性と結婚したものの離婚し、生活を削って元妻子に仕送りをしている、そういった高齢者の姿も目立ちます。

ひっそりとタイで身よりもなく暮らす高齢者が、知らず知らずのうちに詐欺師達の標的にされ、現金を搾取する計画を立てられてしまっていることもあります。

タニヤのカラオケバーのホステスなどを調査することがよくありますが、客で訪れる日本人高齢者に非常に愛想がよく、まるで夫婦や恋人同士のように接し尽くしている姿をよく目にします。そ

の対応は日本の風俗嬢のそれとは異なり、タイ人特有の人間味や暖かささえ感じるものです。また、健気に日本語習得をがんばり、片言で一生懸命日本語を話そうとしているその姿は可愛いらしいものです。年齢が30も40も離れた、自分の娘よりも若いホステス達に、見事なほど日本の高齢者が翻弄されているのは、こういった理由からです。

ホステス達からすれば、高齢者を翻弄すればしめたもの。あとは猫撫で声で甘えれば、相手は勝手に財布を開いてくれます。